研究開発

母乳の仕組みを応用し、
新しい食品や原料の開発に挑む。

私たちオルトは、長年にわたって母乳の仕組みを食品に応用する研究開発に取り組んできました。
これまでの研究開発の集大成として、母子免疫を豊富に含んだ免疫プロテイン
「アイムプロテイン」を2018年に開発しました。

Background免疫プロテインの
開発経緯

私たちは、九州大学生体防御医学研究所の野本亀久雄先生のご指導の下、四半世紀近く、母乳の仕組み(母子免疫の原理)を食品に応用する研究開発に取り組んできました。

1997年から2004年までは、同研究所の吉開泰信先生の下に当社の研究者を派遣して、過免疫化ミルクの濃縮プロテインの研究や初乳プロテインの研究を行いました。 2001年からは、慶應義塾大学医学部リサーチパーク内に研究室を設け、同医学部の鈴木秀和先生と共同で、ピロリ菌抗体を含んだ鶏卵(免疫たまご)の研究を実施。同時期に北里研究所バイオメディカルセンターの鈴木達彦先生の下にも研究者を派遣して、腸内微生物の分析研究に取り組みました。 2008年には、台湾のSMBI社との合弁で母乳の仕組みを応用した過免疫化ミルク「サステナ」を発売。2017年には、過免疫化ミルクの濃縮タンパク質の易溶化技術が発明されたことにより、新原料「アイムP26」の開発に成功し、翌2018年に「アイムプロテイン」を発売しました。

現在は、この「アイムプロテイン」を使ったダブルブラインド、クロスオーバーの人テストを、早稲田大学スポーツ医科学研究科の鈴木克彦先生に委嘱して行っています。

アイムプロテイン
商品名
im Protein
風味
イムノホワイトテイスト
名称
たんぱく加工食品
原材料名
乳たんぱく、植物油脂/香料、クエン酸、乳化剤、甘味料(ステビア)、(一部に乳成分・大豆を含む)
原料原産地名
ニュージーランド(生乳(乳たんぱく))
内容量
30袋(15袋入り×2箱、1袋=26.8g)
保存方法
直射日光・高温多湿を避け、冷暗所で保存してください。
価格
42,000円(税別)

栄養成分表示 1袋(26.8g)当たり

エネルギー(kcal)
100kcal
たんぱく質(g)
20.0g
脂質(g)
1.3g
炭水化物(g)
2.3g
食塩相当量(g)
0.05g
アミノ酸スコア
100

Mechanism and Effect免疫プロテインの
仕組みと効果

私たちが2018年に開発した免疫プロテインの仕組みや効果について詳しくご紹介します。

  • 母乳の仕組み
    〜母子免疫の原理〜

    産まれたばかりの赤ちゃんが免疫的にとても弱い存在であることは、よく知られています。免疫的に弱いということは、自前の免疫抗体を産生する能力がまだなく、自前の免疫抗体を持っていないということです。 この産まれたばかりの赤ちゃんの免疫の弱さをカバーするのが、お母さんの母乳、とりわけ出産直後から1〜2週間に出る初乳です。初乳には、赤ちゃんがまだ自前で作れない抗体が大量に含まれています。「母乳で育てた子は元気に育つ」と言われるのは、このためです。これは「母子免疫の原理」と呼ばれ、20世紀の初めにロシアの微生物学者イリヤ・メチニコフ博士(ノーベル生理学・医学賞受賞)が提唱しました。 「産まれたての赤ちゃんに良いということは、さまざまな原因で免疫力が落ちている大人にも良いのではないか」という発想から開発されたのが、HIT(Hyper Immunized Technology/過免疫化技術)です。 HITとは、母子免疫の原理を食品に応用するバイオテクノロジー。人間の腸内の代表的な悪玉菌のうち26種類を選び、死菌化してワクチンとして投与した乳牛に、過免疫化反応によって26種類の活性化抗体を作らせる技術です。そのミルクを搾乳し低温殺菌し乾燥させたものは、いわば「大人のための母乳」だと言えます。

    母乳の仕組み  〜母子免疫の原理〜
  • 免疫プロテインの新原料
    「アイムP26」

    母乳は赤ちゃんの体を守る免疫の仕組みそのものですが、同時に赤ちゃんの体を作るプロテインでもあります。 母乳が免疫の仕組みそのもののプロテインなら、同じ仕組みで大人の体の免疫力を上げるプロテインを作れるのではないか?単に体を鍛えるためだけではなく、免疫力で更にもう一歩前へ出られるプロテインを作れるのではないか? こうした発想に基づき、2017年に開発されたのが、過免疫化ミルク濃縮タンパク質を易溶化した新原料「アイムP26」を含む免疫プロテイン「アイムプロテイン」です。

    免疫プロテインの新原料「アイムP26」
  • 免疫の最前線 〜腸内環境〜

    腸内環境は、生体防御の第一層の防衛ラインであり、免疫の最前線と言われています。腸内では100~1000兆個という夥しい数の善玉菌・悪玉菌がバランスを保っています。 ヨーグルトなどの善玉菌を食べること(プレバイオ)や、オリゴ糖などの善玉菌のえさを食べること(プロバイオ)が免疫力向上に有効であるのと同様に、母子免疫の仕組みで作られた免疫プロテインを摂取することは腸内環境そのものを整えることにつながり、全身の免疫力向上に大きく寄与します。

    免疫の最前線  〜腸内環境〜
  • 過免疫化プロテインと悪玉菌

    過免疫化ミルクを与えられたマウスは、生存率が劇的に向上します。(「放射線照射マウスの生存率」Agric.Biol.Chem.55(9)2265-2272から引用) また、腸内の悪玉菌の数が抑えられるだけでなく、遠隔の臓器(肺や肝臓など)でも悪玉菌の数が劇的に抑えられます。(「放射線照射マウスの臓器内悪玉菌数」J.Nutr.122(9)1875-1883から引用)) 一方、この過免疫化ミルクの濃縮プロテインを11週間にわたり、11名の健常な女子学生に飲用してもらい、主に糞便菌叢について調査した結果においても、免疫プロテイン摂取時期には善玉菌の菌数の有意な増加が見られました。(「免疫ミルク飲用者の腸内細菌への影響」Bioscience Microflora. 2003, 22(4),139-144から引用)

    過免疫化プロテインと悪玉菌
  • 免疫プロテインが抗炎症に働く
    メカニズム

    痛みや炎症発生は、腸内の悪玉菌の毒素(LPSなど)が、腸内環境の悪化、腸管免疫の低下に付け込んで腸管を突破し、体内に移行することから始まります。これをリーキーガットと呼びます。LPSなどの毒素は、多様な免疫系の細胞を無秩序に刺激して炎症サイトカインを産み出し、リュウマチなどの症状を悪化させます。 免疫プロテインには、悪玉菌とその菌が出す毒素に対する抗体が大量に含まれており、抗原抗体反応でこれらの菌と毒素を排除することが判明しています。(「ミルク抗体の関節リュウマチ治療効果」第52回日本リュウマチ学会総会学術集会2008.4.21から引用)

    免疫プロテインが抗炎症に働くメカニズム

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